ブログ BLOG

【第39話】トスカーナ州出身の著名人:その15 ロベルト・ベニーニ
(Roberto Benigni)

ロベルト・ベニーニ(1952年10月27日、マンチャーノ・ラ・ミゼリコルディア生)
ロベルト・ベニーニは、アレッツォ県のマンチャーノ・ラ・ミゼリコルディアに生まれました。
両親のルイージとイゾリーナは共に農家で、彼は4人兄弟の末っ子であり、唯一の男の子でした。
1958年、家族全員でプラートに移住。地元のダティーニ商業技術学校を卒業後、演技の世界へ入ることを決意します。最初は歌手やミュージシャンとして活動を始め、1971年にパオロ・マジェッリ演出の舞台『裸の王様(Il re nudo)』でプラートのメタスタジオ劇場にてデビューを果たしました。
しかし、大きな転機となったのはジュゼッペ・ベルトルッチとの出会いでした。ベルトルッチは彼のために独白劇『カスパーレと故ジュリーアの息子、チョーニ・マリオ(Cioni Mario di Gaspare fu Giulia)』を書き下ろします。この公演はイタリア全土で大成功を収め、テレビシリーズ『オンダ・リベラ(Onda Libera)』への出演につながりました。これ以降、当時の批評家や一部の検閲官に邪魔をされることもありましたが、ベニーニのキャリアは右肩上がりに成長していきます
世界的な成功
1998年、映画『ライフ・イズ・ビューティフル(La vita è bella)』が公開。この作品で彼は世界的に有名になり、アカデミー主演男優賞を受賞しました。また、同作は外国語映画賞を受賞したほか、カンヌ国際映画祭では審査員特別グランプリに輝きました。
2000年代初頭から現在までの代表作には、『ピノッキオ』や『ラ・ティグレ・エ・ラ・ネーヴェ(La tigre e la neve)』などがあります。近年は、テレビ、大学、劇場、さらには刑務所などで『神曲』の朗読を行う活動に力を入れています。
資産とビジネス
2018年、ベニーニはフォーブス誌によって「最も稼ぐイタリア人俳優」に選ばれ、その資産は2億4500万ドルに達するとされました。 彼の富は、カメラの前後の才能だけでなく、投資や広告提携によっても築かれています。彼はカラカラ浴場近くの超豪華なヴィラに住み、数軒のレストラン、サッカーチーム、香水ブランド、ファッションライン、ウォッカのブランド、粉ミルク製造会社などを所有しています。さらに、妻と共に映画制作会社「マランポ・チネマトグラフィカ」や、21軒の家屋と20の土地を保有する不動産会社も経営しています。
ロベルト・ベニーニの私生活
ロベルト・ベニーニは、1991年に女優のニコレッタ・ブラスキと結婚しました。
二人は映画『Tu mi turbi(君は僕を狂わせる)』のセットで出会い、それ以来離れることはありませんでした。
結婚式はチェゼーナのカプチン会修道院にて、ごく身内だけで執り行われました。
「それ以来、私たちは劇団のように何でも一緒にやってきました。
自分たちで映画を制作して自由を手に入れようと提案したのは彼女でした。
彼女は私に真実を与えてくれました。私が舞い上がっている時には地に足をつけさせてくれた。
彼女以外の顔、存在、息遣いは想像できません。私にとって彼女は祝福です。
本当にそうなのです」 (『Vanity Fair』誌へのコメントより)
なお、二人の間に子供はいません。
ロベルト・ベニーニの主な功績
ヴェネツィア国際映画祭での栄誉

2021年の第78回ヴェネツィア国際映画祭において、長年の功績を称えられ金獅子生涯功労賞を受賞しました。

多才な執筆活動
俳優や映画監督としてだけでなく、作家としても活動しており、これまでに10冊の著書を出版しています。

学術的評価

その文化的な貢献から、イタリア国内で9つの名誉学位を授与されているほか、カナダのトロント大学からは法学の名誉博士号を贈られています。
引用文献 :Chi è Roberto Benigni: biografia, carriera e patrimonio
次回2026年4月8日は「Luca Pacioli」です。