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イタリア語の魅力を探るための考察 その9:イタリア語の母音は7つあります。

詳しくは下記の動画をご覧ください。
(137) Le VOCALI dell'italiano STANDARD| PRONUNCIA ITALIANA - YouTube
ファシズム政権下で生まれ、今も並行して使われているイタリア語の一部を挙げておきます。
menu→lista / sandwich→tramezzini / clown→pagliaccio / star→stella (del cinema) / hotel→albergo

こちらも参考にしてくださいね。
イタリア語の「tu」と「Lei」
Vacanze romane (ローマの休日のイタリア語吹き替え版)の「voi」
テキストテキストテキストテキスト

イタリア語の魅力を探るための考察 その8:遠過去(passato remoto)のお話

イタリア語の魅力を探るための考察
その8:遠過去(passato remoto)のお話


イタリア語の「完了」を表す過去の表現には、

近過去(il passato prossimo)と遠過去(il passato remoto)があります。

遠過去は現在と関係性を持たない、現在から切り離された出来事、

あるいは心理的に遠い過去を表わします。

従って歴史的記述の場合は、遠過去で表します。

Giuseppe Verdi nacque alle Roncole di Busseto nel 1813 e morì a Milano nel 1901.

ジュセッペ・ヴェルディはブッセートのレ・ロンコレで1813年に生まれ、ミラノで1901年に亡くなった。

ただし、現在との繋がりがある場合には近過去を用います。

Gli antichi romani costruirono molte strade.

古代ローマ人は多くの道路を建設した。

Gli antichi romani hanno costruito strade che sono tuttora usate.

古代ローマ人が建設した道路が現在もなお使われている。

1) Stamattina incontrai Mario.

2) Stamattina ho incontrato Mario,

いずれも日本語に訳すと「今朝、私はマリオに会った。」となりますが、1)の遠過去の場合は、現在から切り離された出来事、心理的に遠いということを表すので、「たまたま出会った。」と事実を客観的に述べただけ、あるいは「会いたくないのに出会ってしまった。」と遠ざけたいという意味にも繋がります。

以下は、いずれも「キアラは長い間ローマに住んでいた。」という意味ですが、

1) Chiara visse a lungo a Roma.    (キアラはもうローマには住んでいない。)

2) Chiara ha vissuto a lungo a Roma. (キアラはまだローマに住んでいる。)

L’uso di visse significa che Chiara ormai non vive più a Roma;il passato prossimo ammette invece un’accezione inclusiva: Chiara vive ancora a Roma.




「夢のような遠い世界のお話」というニュアンスを持たせるために、童話では遠過去が多く用いられます。



こちらも参考になさってください。

イタリア語の魅力を探るための考察  その7:特殊な複数形

イタリア語の魅力を探るための考察

その7:特殊な複数形


1. 男性名詞、形容詞の語尾が -co/-go で終わるもの

  ①語尾から2番目の音節にアクセントのある単語(parolepiane)は語尾を -chi/-ghi に変えます。

    < -chi> parco→parchi  bianco→bianchi  fresco→freschi

    < -ghi> albergo→alberghi  lungo→lunghi

  ②語尾から3番目の音節にアクセントのある単語(parole sdrucciole)は語尾を< -ci> に変えます。

    medico→medici  artistico→artistici  classico→classici

    (例外:amico→amici  nemico→nemici  greco→greci)

2. ① 女性名詞、形容詞の語尾が -ca/-ga で終わるもの

    < -che> amica→amiche  barca→barche  musica→musiche

    < -ghe> lunga→lunghe

  ② 女性名詞の語尾が -cia/-gia で終わるとき

    子音+cia/giaの複数形は < -ce/ge>

    arancia→arance  pioggia/piogge  spiaggia→spiagge

    母音+cia/giaの複数形は < -cie/-gie>

    farmacia→farmacie  bugia→bugie  camicia→camicie

イタリア語の魅力を探るための考察  その6.男性名詞の特殊な複数形

イタリア語の魅力を探るための考察
その6:男性名詞の特殊な複数形

Alcuni nomi maschili in-o sono femmminili al plurale.


幾つかの男性名詞(-o)は複数形にすると女性形(-a)になります。
ただし、複数形を(-i)にする場合もありますが、意味が少々異なります。

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il dito指→le dita手足の指       (i diti 指の名称の複数形)

il labbro唇→le labbra両唇      (i labbri 傷口,縁)

il braccio腕→le braccia両腕     (i bracci アーム)

il ginocchio膝→le ginocchia両膝

il ciglioまつ毛→le ciglia        (i cigli 縁,端)

l’osso骨→le ossa骨格        (gli ossi 動物の骨)

il corno角→le corna両角        (i corni ホルン)

il muro壁→le mura城壁        (i muri 複数の壁)

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un uovo卵→le uova

un paio一組→le paia

un centinaio百→le centinaia

un migliaio千→le migliaia


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男性名詞(sostantivo maschile) は多くの場合
語尾は -o または -e で終わり、その複数形はそれぞれ語尾を -i に変えます。

ragazzo→ragazzi    nome→nomi

女性名詞(sostantivo femminile) は多くの場合

語尾は -a または -e で終わり、その複数形はそれぞれ語尾を -e  -i に変えます。

ragazza→ragazze    chiave→chiavi

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イタリア語の魅力を探るための考察 その5. La lingua fonetica

イタリア語の魅力を探るための考察
その5.イタリア語は音声言語(la lingua fonetica)と言われています。

即ち、L'italiano si legge come si scrive.: イタリア語は書いてある通りに読むと言われていますが、「s」「z」の二つの子音が、発音上濁るか濁らないかが問題となります。

「s」について:
1.濁らない「s」→ s sorda

ダブル「s」は濁らない  osso missione professore
単語の頭で母音の前にある「s」  santo sinisdtro suono senso solo
無声子音(c,f,p,q,t)の前にある「s」  scarso sforzo speranza storia
子音の後に来る「s」  pensiero falso corsa
語尾の「s」 gas



2.濁る「s」→ s sonora

有声子音(b,d,g,l,m,n,r,v)の前にある「s」   sdegno sbaglio svelare
母音に挟まれた「s」は濁ることが多い  rosa inglese francese cosa


「z」について:
1.濁らない「z」→ z sorda

単語の頭で続く音節が無声子音(c,f,p,t)で始まる場合の「z」 zoccolo zappa zitto
子音「l」の後ろに来る「z」  calzare alzare
ia, ie, io の前の「z」 zio agenzia spezie grazie Lazio
2. 濁る「z」→ z sonora
二重母音の前の「z」 zaino
単語の頭で続く音節が有声子音(b,d,g,l,m,n,r,v)で始まる場合の「z」  zerbino

イタリア語の魅力を探るための考察 その4.ll raddoppiamento sintattico

イタリア語の魅力を探るための考察
その4.ll raddoppiamento sintattico
    特定の単語の後ろに来る語頭子音を二重に発音すること。


イタリア語の音楽性を特徴づけるものの一つに、単語の中に同じ子音が二つ続くことが多々ある点、ということを前回取り上げましたが、不思議なことに子音が重複表記されていない場合にも、標準イタリア語では raddoppiamento sintatticoという独特な発音の仕方が存在します。それは、特定の単語の後ろに来る語頭子音を二つ分発音するのです。 以下 [ ] の中は発音の仕方です。

1.語尾にアクセントのある単語に続く語頭子音
(この画面ではアクセント記号が母音上に表記できないため
a'のように記します。)
citta' grande - [citta' ggrande]
caffe' lungo - [caffe' llungo]
fara' bene - [fara' bbene]
gia' fatto - [gia' ffatto]

2.次のような一音節の単語の後に続く語頭子音
  a, e, o, se, che, chi, tra, fra, da, qui, quq, ho, sto, fa 等々
Sto bene. - [Sto bbene.]
Sta zitto! - [Sta zzitto!]
Che fai? - [Che ffai?]
e poi - [e ppoi]

3. 次のような多音節の単語の後に続く語頭子音
  qualche, sopra, contra, come, dove 等
qualche volta - [qualche vvolta]
sopra tutto - [sopra ttutto]
contra noi - [contra nnoi]
Come va? - [Come vva?]

※ Per rafforzare le note musicali (音符を強調するために)
Do di petto - [Do ddi petto]
Re maggiore - [Re mmaggiore]

イタリア語の魅力を探るための考察 その3. 重複子音

イタリア語の魅力を探るための考察
その3:重複子音(le consonanti geminate)



イタリア語がロマンス語の中でとくに愛されるのは、その音楽性にあると言われています。それを特徴づけるものの一つには、単語の中に同じ子音が二つ続くこと(consonanti geminate) が多々あるという点です。これはラテン語から由来するもので、他のロマンス語にも存在しますが、書かれてはいてもその通りには発音しません。
唯一イタリア語だけがこの重複子音(consonanti geminate) を発音します。言い換えれば、二つ分の時間をかけて発音するということです。

皆さんにお馴染みの単語を挙げてみます。
[ ] の中は発音記号ですので、しっかり発音してみてください。
Mozzarella [moz-za-rel-la]
pizza [piz-za]
spaghetti [spa-ghet-ti]
focaccia [fo-cac-cia]
risotto [ri-sot-to]
tortellini [tor-tel-li-ni]
fettuccine [fet-tuc-ci-ne]
pubblico [pub-bli-co]
macchina [mac-chi-na]
cattedra [cat-te-dra]

イタリア語の魅力を探るための考察 その2. 呼称代名詞

イタリア語の魅力を探るための考察
その2:二人称単数形(君、あなた)の呼称代名詞 ( tu voi Lei )

中世までイタリアでは、二人称単数形の呼称は "tu" (友人、親族、知人)と "voi"(敬称:come forma di rispetto) の二つで構成されていました。相手が一人であっても、敬意を表すときには二人称複数形 "voi" を使ったのです。
"voi" の代わりに敬称として ”Lei" が使用されるようになったのは、1500年代になってからのことです。
当時、イタリアの多くの地域を支配していたスペインが、敬称として三人称を用いていたので、そのことがイタリア語に影響を及ぼし、1900年代の初頭まで、"voi" "Lei" が並行して使われるようになりました。
"voi" は、お互いにある程度の親しみを持っている場合の敬称として、
"Lei" は相手を良く知らない場合、あるいは相手が社会的により高い地位にある場合に。

イタリアのファシスト独裁政権の時代(1922~43年)には、イタリア国家の優位性を掲げたムッソリーニが、イタリア語の純粋さを求め、外国の影響を受けた言語を排除し、1938年、政権によって、スペインの影響を受けた ”Lei" を禁止し、 代わりに "voi" の使用が定められました。ところが第二次大戦後、この恣意的な押し付けによる "voi" を使う習慣が次第に薄れてゆき、 ”Lei" が、一般的に使われるようになったのです。
しかし、今日でもなお、イタリア南部、特にナポリ近郊では、二人称単数形(あなた:敬称)の呼称代名詞として、"voi" が使われています。
Targa fascista che pubblicizzava l'uso del tu e del voi.
ファシズム政権下で生まれ、今も並行して使われているイタリア語の一部を挙げておきます。
menu→lista / sandwich→tramezzini / clown→pagliaccio / star→stella (del cinema) / hotel→albergo

こちらも参考にしてくださいね。
イタリア語の「tu」と「Lei」
Vacanze romane (ローマの休日のイタリア語吹き替え版)の「voi」
テキストテキストテキストテキスト

イタリア語の魅力を探るための考察 その1. 主語人称代名詞

イタリア語は多くの場合、動詞の変化形によって主語が分かるため、主語の人称代名詞はつけません。
Vado al supermercato. (私は)スーパーマーケットへ行きます。

ところが通常はつけない主語を、敢えて言うケースが<3つ>あります。

1)動詞の前に主語をつける:主語を限定する。
Io vado al supermercato. (per quanto riguarda me)
私は スーパーマーケットへ行きます。
Lui torna a casa, tu cosa fai?
彼は 家に戻るけど、君は どうする?
Noi arriviamo alle 10, voi quando arrivate?
私たちは 10時に到着するけれど、君たちは 何時になる?

2)動詞の後に主語をつける:主語を強調する。(io の場合は gentilezza)
Vado io al supermercato. (e non tu per esempio)
(君ではなくて)私が スーパーマーケットへ行きます。
Ti passo a prendere io. (informazione piu' importante)
私が 君を迎えに行きます。
Ci penso io!
私が それについて考えます!⇒ 私に任せてください!

3)接続法の変化形による曖昧さを避けるため主語をつける。
Penso che tu abbia capito. (per evitare ambiguita' del congiuntivo)
君は 理解したと思う。
この tu を入れないと通常は、彼/彼女が主語だと思われてしまいます。
Penso che (lui/lei) abbia capito. (solitamente significa)

出典:Podcast Italiano