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イタリアのクリスマス (Il Natale dell’Italia)

CENONE (豪華な夕食)

イタリアではクリスマスのことをナターレ(Natale)といい、イエス・キリストの降誕を祝う伝統行事であり、この国の最も重要な祝日です。12月24日のクリスマスイブ(Vigilia di Natale)には、家族や親戚が集まって祝うのが伝統的です。イタリアのクリスマスは、伝統的な料理と家族と宗教的な敬虔さが一つになった、特別な時間です。
子供たちは、サンタクロース(Babbo natale)が、手紙に書いたものを持ってきてくれたかどうかを楽しみに,
クリスマスの朝を待ちます。この時期は、子供たちにとって嬉しい期間なのです。なぜなら、学校は通常、12月23日から1月6日までお休みになるからです。
この期間中、観光客で溢れるアルプスへ、スキーをしに出かける人々もいます。
このことを「Settimana bianca(白い一週間)」のために出発すると言います。
クリスマスツリー(L'Albero di Natale)は、通常12月8日の無原罪の御宿り(Immacolata Concezione)の祝日に準備されます。クリスマスツリーと一緒に、イエス・キリストの降誕を再現したプレゼーペ(Presepe)も作られます。イタリアでは、プレゼーペの展示会が多く開催され、最も有名なのは間違いなくナポリの展示会です。
プレゼーペ(Presepe):キリスト降誕の模型
クリスマスの前日は「Vigilia(イブ)」と呼ばれ、あらゆるお店はいつもより早く閉まり、12月25日と26日はすべてお休みになります。
イブの夕食は最も重要な食事の一つで、「cenone:豪華な夕食」と呼び、「魚料理」がテーブルを飾るのが一般的です。キリスト降誕の前日、お肉を食べず体を清めるという意味があります。
(夕食は「cena」と言い、「cenone」という単語はこの「cena」に拡大辞 -oneがついた形です。)


家族で豪華な夕食(Cenone di Natale)をお腹いっぱい食べた後、夜の11時半ごろに地元の教会へ向かい、深夜0時からの真夜中のミサ(Messa di mezzanotte)に参加するのが一般的です。ミサの最中、または終了直後に、「プレセーピオ」の空席だった飼い葉桶に赤ちゃんのイエス人形を置く儀式が行われることが多くあります。
イブとクリスマスのために、たくさんのお料理が作られます。イブは魚料理を食べるのに対して、クリスマスは肉料理となります。基本的には雄鳥の料理がポピュラーで、雌鶏、牛肉、仔牛肉、豚肉など、各地域、各家庭によって異なります。北のピエモンテ州から南のシチリア州まで、伝統の自家製パスタ、スープ、肉料理など、代々受け継がれてきた伝統料理を味わいます。イタリアの20州で、各地域に独自のメニューがあり、さらにいくつものバリエーションがあります。
お祝いの期間中、パネトーネ、パンドーロ、トッローネのような特別な種類のデザートが用意されます。
クリスマスの翌日、12月26日は、最初のキリスト教の殉教者の名前から取って「サント・ステファノ(Santo Stefano)」と呼ばれます。サント・ステファノの夜には、前の2回の夕食で残ったものをいただきます。


クリスマスの期間中には、新年のお祝いであるカポダンノ(Capodanno、元日)もあります。12月31日(San Silvestro)には、出かけたり、集まったりして、一年の最後の日に「cenone」で祝います。店は遅くとも18時には閉まります。真夜中になると、Spumante(スパークリングワイン)を開けて祝います。
クリスマスのお祭りの終りは1月6日のエピファニア(Epifania、公現祭)です。これは、キリスト教で東方の三博士がベツレヘムの馬小屋に行き、イエスを見て彼を神として認めた日です。
1月6日は、特に子供たちにとって重要です。なぜなら、伝統によれば、「ベファーナ(Befana)」という名の老婆が家々を飛び回り、良い子たちの靴下にたくさんのお菓子を詰めるからです。悪い子たちには代わりに炭(現在は炭を模した黒い砂糖菓子)が入ります!
Befanaお婆さんのこと:
キリストが生まれた夜、星に導かれた東方の三博士がベツレヘムへ向かう途中、道を尋ねるために一軒の家に立ち寄りました。そこに住んでいたのがBefanaという名のお婆さんでした。三博士は彼女にも同行して幼子イエスを拝むように勧めましたが、Befanaは当時、家事が忙しいなどの理由で同行を断りました。
三博士が去った後、Befanaは断ったことを後悔し、贈り物をバスケットに詰め込んで彼らを追いかけましたが、追いつくことはできませんでした。彼女はイエスを見つけることを諦めず、それ以来、世界中の家々を旅して、もしかしたらその中に幼子イエスがいるかもしれないと考え、良い子には贈り物を、悪い子には炭を煙突から落として回るようになった、とされています。
L'Epifania tutte le feste porta via.
エピファニアは、全てのお祭りを連れ去る。

"Natale con i tuoi e Pasqua con chi vuoi"

クリスマスは家族と復活祭はお好きな人と。